@みおぎた、(小説投稿)

小説投稿中心、代表作「プロでっさー!」その他もろもろ作品を更新しています。

プロでっさー! 第十五話

誘拐犯

「ということで最近誘拐が多いからな、気をつけろよ」
「はーい」
最近私の住む町では誘拐が多くなっている
「亜久住君!」
「なんだよ」
「一緒に帰ろうよ!」
「いや、神無月は友達と帰れよ」
「亜久住君も立派な、、、!」
「いや、その理屈はおかしいからな」
「少なくとも俺は友達とは思ってはいない」
「うわーないですよ、、、」
「勝手に言っとけ」
「いーから帰ろうよ!」
「はいはい、、、」
口では嫌がってるけど結局一緒に帰ってくれる亜久住君はいい人だ
(あれなんで私、亜久住君のこといい人だって、、、)
(ま、いいか)
「お前なんで顔赤いの」
「え!?」
「あ!風邪ひいちゃったかな?」
「そうか」
少し無言のまま歩いた
「あ、亜久住君私ここでいいよ!ありがと!」
「じゃあな」
「あ、もう一つ!」
「なんだ?」
「誘拐が多いらしいから気を付けてね!」
「ああ、ありがとう」
「、っ!」
(亜久住君にありがとうって言われただけでドキドキしてる私って、、、)
「ただいま~」
「おかえり、乃美」
「お母さんただいま!」
「あら?乃美顔が赤いわよ?」
「え?あっ!これは風邪ひいちゃったかも!」
「またまたー乃美もそういう年頃だもんねー!」
「お母さん!」
「はいはい」
部屋内
「はぁ~、、、」
「はっ!」
「また亜久住君のこと考えちゃった~、、、」
「やっぱり、好きなのかなぁ、、、」
「あ、明日亜久住君と連絡先でも交換してみようかな、、、」
「って何考えてるのあたし―!」
亜久住部屋内
「はぁ~、、、」
「神無月って友達いねえのかな」
「かわいい女の子と帰るのはいいがテンパるな」
「顔に出さないのに必死だわ」
「あれ?なんで俺、神無月のことばっか考えてんの?」
「まあいいか、、、」
「どうせ友達じゃねえし、、、」
「でも、いちいち一緒に帰るとか言われんのめんどいし連絡先ぐらいは交換してもいいかもなぁ、、、」
「って、何考えてんの俺」
翌日
「ねみぃ、、、」
「あ、亜久住君!」
「うげ」
「何か言った?」
「いや、なんでも」
「それで何、、、」
「今日も一緒に帰ろうよ!」
「あ、いや悪い今日はちょっと用事がな」
「あ、そうなのー」
「じゃあ今日はいいや!じゃあね!」
「あ、少し待て」
「ん?何?」
「連絡先交換しようぜ」
「ふぇ!?ななななななんで!?」
「いや、そうすればこれからいちいち俺にあいさつしなくて済むだろ」
「あ!そうだよね!」
「じゃあほい」
「ん?」
「勝手に登録しといて」
「え?わ、わかった!」
(亜久住君と連絡先交換しちゃったよふぇぇー!)
(なんでこいつ顔赤いの、、、)
「じゃ、じゃあありがと!」
「お、おう」
「じゃあ今日は帰るね!じゃあね!」
夕方
「そろそろかえろうかねえ、、、」
先生に頼まれた厄介ごとを終わらせて帰ろうとした
その時だった
携帯から着信音が鳴った
「は?誰だよ、、、」
そこには
[神無月 乃美]
「は?神無月?」
「はい」
俺はその電話に出なかった方がいいのかもしれない
いやこれから嫌なことが起きたくなければ出なければよかった
しかしもう遅かった
「亜久住君助けて!」
「は?」
そうすると見知らぬ男の声が聞こえてきた
「神無月 乃美を誘拐した」
「!?」
「でもなんで俺に電話を」
「なんかこの女が亜久住亜久住うるせえからな」
「は?」
「だから家族よりも信用されているお前に電話したさ」
「で、用件は」
「いや、とくにはないさ、、、」
「じゃあなんで」
「だって今からこの女を殺すんだから」
「なっ!?」
「助けたいなら青山倉庫まで来い」
「お前の命と変わりに助けてやる」
「金とかは要らねえのかよ!」
「俺は人を殺すことで人生を感じてるんだよ」
「てめえ最低だな、、、」
「なんとでもいえ」
「わかった、、、青山倉庫に向かう」
「そういうと思ったさ」
「じゃあまた会おう」
そして電話が切られる
「っくそ!」
「でも助けるしかねえよな、、、」
(だって、、、)
(神無月 乃美は俺の友達だからな)

続く